幸せな家庭生活が残したささやかなカルマ
愛する人と出会い、
お互いに心から信頼し合えるパートナーシップを築く…
ちょっと想像してみただけで、これ以上ないほどの幸せな家庭生活を
イメージされるのではないでしょうか?
言葉にしてみると簡単ですが、
それを実現できるのはほんのわずかの人々…と思われるかもしれません。
ある前世のイメージには、まさにこのようなパートナーシップが生まれ、
しかも年老いて亡くなるまで、その幸せな毎日が続いていきました。
結婚相手は少し年上の優しい男性。
仕事熱心な夫を支え、家庭を守る日々。
かわいい子どもたちにも恵まれ、
その成長を身守る喜びを味わいます。
平凡ながら穏やかな毎日が続いていきました。
二人はそのままいきますが、
いつでもお互いのことを心から大切に思い、仲の良い夫婦のままでした。
そして妻であった女性は、老衰でこの世を去ります。
最期に感じたのはただ「幸せだった…」ということでした。
魂は、帰るべき場所へ戻り、
今、終えてきたばかりの人生(=前世)を振り返ります。
辛い出来事は一つもなく、日常生活そのものが喜びであった人生。
後悔も、心残りも、悲しみもありません。
その前世を過ごしたのは、おそらく日本の大正時代。
前世で現れた夫のイメージは、
このクライアントさんが現在、お付き合いしている男性でした。
この後、魂は、次の転生の計画を立てるところに向かいます。
その時浮かんできたのは、意外にも
「もっと夫に話を聴いて欲しかった…」
「仕事もしてみたかった…」という思いでした。
妻であった女性は、専業主婦としての日々に何の疑いも持たず、
献身的に家族に尽くし、家庭を守りました。
仕事が忙しくて毎晩帰りが遅い夫に対する不満もありませんでした。
けれども魂となってこの前世を振り返ってみて
次の転生の計画を立てる際に、本当の思いに気付きます。
あるいは魂となって振り返ってみた時、
生前とは異なるより広い視点から
新たな思いを抱いたのでしょうか?
どこにも不足はなく、円満で満ち足りていたあの前世にも、
ほんの少しのやり残し(カルマ)があったのです。
一見、どれほど幸せな結婚生活やパートナーシップであっても、
それを体験した魂は、
次の新たな転生に、新しい体験を求めていくようです。
新しい体験によって、さらなる進化へと向かうために
それを可能にする次の人生の計画を立てる…
そう言ってもよいかもしれません。
このケースでは、前世の夫と、今生の相手が同一人物でした。
通常、この夫婦のように破たんのない幸せなパートナーシップは、
そこで完結、完了したかのように見えるものです。
完了できたのならば、次はもう一緒に過ごす必要がなくなるかもしれません。
ところがそうではありませんでした。
同じ魂同士が、次の人生でも、再び強い絆で結ばれ、
パートナーシップを約束し合います。
しかもそこには、前世にはなかった要素が盛り込まれたのです。
パートナー同士のコミュニケーションをもっと深めることと、
一人の人間としての仕事を通じての自己実現です。
大正時代とは異なる現代の文化や社会、価値観などは、
新たなテーマ、新たなチャレンジにふさわしいバックグラウンドを
もたらしてくれるでしょう。
これまでのケースを振り返ってみると、
魂の計画には、単純な繰り返しはありません。
同じ職業、同じ相手とのパートナーシップ、
同じメンバーによる家族関係、同じご病気や障害などが、
次の転生において繰り返される時、
そこにはほとんどすべてのケースで、新しい何かが付け加えられ、
成長や発展に向かって進んでいくように思われます。
あなたはどのように感じられるでしょうか?
2014年01月07日