前世療法とリーディング・チャネリング
前世を知るためには複数の方法があります。
前世療法・過去生セラピーではなく、
霊能力者による透視リーディングやチャネリングによって、
どんな前世があったのかを知ることになった方もあるでしょう。
これらの方法と前世療法との間には、違いがあります。
透視リーディングやチャネリングでは、
透視リーダーやチャネラーさんなど第三者に、
どんな前世であったのか、言葉で伝えてもらい、
それを聞きます。
一方、前世療法では、
その方が、直接、前世・過去生を体験します。
両者には、それぞれにニーズがあり、
受け手側にも好みや、向き不向きがあると思います。
前世療法セラピストの立場からは、
直接的な体験から受けるインパクトの大きさと
気付きや洞察のクオリティなどが、
前世療法ならではの醍醐味であり、
自信を持って前世療法をお勧めしたい
最大のメリットだと考えています。
他者から伝えてもらう内容には、
伝える方の価値観や世界観、語彙などが
多かれ少なかれ反映されてしまうものです。
たとえば大海のイメージが現れた時、
そら恐ろしいまでのうねりという捉え方もあれば、
雄大で鼓舞される情景と感じる場合もあるでしょう。
同じ裏切りという体験のイメージが現れたとしても、
ある方は、怒りや憎しみ、復讐心を覚え、
また別のある方は、恥や自責の念を持って受けとめるかもしれません。
過去のその時点で、
その方の前世・過去生のパーソナリティが、
主観的にどのように感じていたのかは、
ご本人にしかわからないことなのです。
その方のパーソナリティや信念などによっても、
前世での体験の意味は、大きく異なるでしょう。
その点、前世療法では、
その方が受け取ったイメージが
そのまま前世のリアルな再体験となっていきます。
言葉では表現しようのない繊細な感触や
その時の気持ちなども、
その中に浸りきる感触で、ありありと体感できるでしょう。
前世療法を試してみて、残念ながら、思っていたほどは
はっきりとしたイメージが出てこなかった…という場合があります。
落胆されて、もっとクリアに細かく見てみたい、知りたいものだと考え、
今度はリーディング・チャネリングのセッションに出向いて、
同じ前世・過去生を見てもらったら、
細部に渡るまでたくさんの情報をもらえて、
満足された…ということがあるかもしれません。
そこで聞かされた内容が、不思議に納得できるようであれば、
何も言うことはありませんが、
違和感を覚えることもあるかもしれません。
おそらくそれは、こうした主観的な体験と感情、
そしてそれを表現する言葉の微妙なニュアンスの
違いによるものではないかと思います。
前世療法が初めての方であっても、
通常、楽々と、前世・過去生を訪れていただいています。
前世療法の初回セッションで、
期待していたよりもイメージがはっきりしなかった場合、
2回目のセッションでは、コツをつかみ、要領がわかって、
1回目に比べると、より鮮明に再体験していただくことが
できるようになっていくものです。
その後は、回数を重ねるごとに、
いっそう楽にイメージを受け取れるようになっていきます。
それは、ほとんどすべての方に当てはまることです。
前世療法では、
クライアントの方も、セラピストも、
透視能力やチャネリング能力などを必要としません。
それでは、前世療法セラピストは、
その方のイメージがわからないままで、
手探りで前世・過去生に誘導していくのでしょうか?
実はそうではありません。
私たちの潜在意識は、お互いにつながりあっています。
そのためセッション中、その方が受け取っているイメージを
セラピストもご一緒に見て、聴いて、感じ取りながら、
前世療法セラピストは誘導を進めていくことができます。
それは同時にトランスに入るといってもよいですし、
エンパス・エンパシー(共感能力)によってつながると
言ってもよいでしょう。
共感し寄り添っているために、いっそうリアルな再体験を促し、
イメージの世界を深く探求していただくお手伝いができるのです。
私たちが想像している以上に、
人間も世界も、思いや体験を共有し合い、
深いレベルで理解し合っているのかもしれません。
特殊な資質や霊能力がなくても、
どんな方でも、ご自分で前世・過去生を再体験できる前世療法。
私たちは、実は想像している以上の素晴らしい能力を、
潜在的に持っているのではないかと感じる、
そんな機会となるかもしれません。
2015年07月20日