玄関チャイムを鳴らす、前世・過去生の少女
まるで怪談話のようなタイトルになってしまいましたが、
蒸し暑い夏の夜の怪談などではなく、
実際にあったエピソードをご紹介します。
先日、あるクライアントの方が、
前世療法とは全く関係のないセッションでお越しになった際、
気になることがあるけれど…と話し始めました。
その方は、夜中に眠っている時、
玄関チャイムが鳴る音に驚いて、目を覚ましてしまうというのです。
こんな夜中に一体誰が…? と不審に思いながら、
起き上がって玄関ドアを開けてみると、
誰もいないのです。
ご家族の方々 (4人) は、夜中のチャイムの音を聞いたことがありません。
たとえ聞いていたとしても、
おそらく目を覚ますことはないだろうということです。
これは、頻繁に起こることではないそうです。
直近では、このお話をお聞きしたその日の前夜、
その前は、数か月前…。
気になりましたので、もう少し詳しくお話を聞いてみると、
こうしたことは、夜中にしか起こらないのだそうです。
それも、午前2時か3時頃に決まって起こる…ということでした。
昼間は、チャイムが鳴って玄関へ出てみると、
そこには (当たり前のことですが)、訪問者が必ずいるのです。
けれども夜中は … … 。
これでは完全に本当にあった怖い話になりますが、
そこで終わらせずに、簡単な前世療法ワークをしてみることにしました。
アームチェアにかけたまま、軽い催眠状態に入っていただき、
多次元セラピー (前世療法を含む退行療法) の手法を使いながら、
誰がドアチャイムを鳴らしていたのかを探求していくと、
細長く冷たい光の中から現れたのは、小さな子どものようでした。
洋服ではなく、着物を着ていて、
何となく少し前の時代の子どものようです。
どうやら女の子らしいと思ったその時、
その方は、突然、「胸が苦しい…」とおっしゃいました。
前世療法では、時々起こることですが、
その方が、イメージを客観的に見ている状態から、
突然、その世界に入り込み、
当事者として直接的に体験をし始めることがあります。
今、その方は、過去のどこかの時空にいて、
ご自分の胸が苦しいと感じられています。
そこで、胸が苦しいと感じるのは、
何が起こっているからなのか、
それはどのような出来事なのかを見ていくことにしました。
おぼろげながらわかってきたのは、
その小さな女の子が、建築資材のような重い金属の柱の下敷きとなり、
胸と腹部を圧迫されて、そのまま亡くなっていたこと、
誰もその子を救い出すことが出来なかったことでした。
実は、この子の母親は、この子を疎ましく感じていました。
この少女には軽い知的障害があったからです。
少女は、もちろんお母さんのことが大好きでした。
けれども母親のほうは、
この子の死を悲しみませんでした。
その子は、その方の前世・過去生でした。
このクライアントの方は、
前世療法もヒプノセラピーも、一度も体験したことがなく、
今回の短いワークが前世・過去生を訪れる初めての体験です。
そうであるにもかかわらず、
この少女が、ご自分の前世のパーソナリティであると
直感的にひらめいてわかったそうです。
前世・過去生のパーソナリティであるその女の子は、
クライアントの方に気付いてもらいたいと思って
何度も訪ねてきていたようです。
思いも寄らない事故によって、
短い生涯を閉じることとなってしまったその女の子を癒して、
解放しました。
前世療法ワークを終えてみると、
その方は、たいへん驚かれた様子でした。
前世・過去生のバーソナリティが、
生まれ変わった現在のその方の自宅を訪問するという事例は、
振り返ってみても、確かにそれほどケースがあるわけではありません。
通常は、何か心身の不調が起こっていたり、
人間関係が上手くいかなかったりする時、
そのことと関わりが深い前世・過去生を訪れます。
あるいは現在のその方に、
強い影響を与えた前世・過去生へ行く…という明確な目的があって、
時間を遡っていくのです。
そして前世・過去生を訪れてはじめて、
その方の前世・過去生のパーソナリティと出会います。
ところが、今回のケースでは、
何か問題が起こっているわけではなく、
それどころかその方には、前世・過去生へ行ってみたいという
願望すらありませんでした。
にもかかわらず、前世・過去生のパーソナリティが、
自ら来訪してきて、玄関チャイムを鳴らしていたのですから、
たいへん興味深いことです。
通常は、こうしたことが起こっていても、
気のせいであるとか、聞かなかったことにして
眠ってしまうことになるでしょう。
そうはいかず、毎回、驚いて目を覚ましていたということは、
見過ごすことのできない重要な何かがあるかもしれないと、
どこかで薄々気付いておられたのでしょうか?
見えないものに敏感な方や、繊細な感性をお持ちの方は、
過去にこうした体験をされたことがあるかもしれません。
よくある幽霊話で終わらせず、
前世療法・過去生セラピーを使って探求してみると、
複雑に込み入った状況や不穏な出来事に行き着くことがあります。
その前世・過去生の出来事を再体験しながら、
少しずつ謎が解けていきます。
その前世・過去生のバーソナリティが体験したことと、
現在とのつながりが見えて、
これまでにどのような影響を受けてきたのかに
気付いて驚かれるかもしれません。
そして、そもそもなぜそんな不思議な現象が起こっているのかが解明でき、
腑に落ちて納得していただけることでしょう。
2015年07月26日