ここには自分の居場所がない… 違和感と疎外感
これまでにお会いしたクライアントの方の中に、
この世界の現在の環境に、
どことなく違和感を持っておられる方が、
少なからずいらっしゃいました。
この世界…と言うと、抽象的で曖昧ですが、
家族や職場、世の中など、全体的に、
快適ではなく、落ち着く気がしない、
自分だけが異質で浮いてしまっているといった感覚です。
記憶をたどってみると、
ものごころついた頃には、既にその違和感が始まっており、
成長するにつれ、その時々で、それほど気にならなくなったり、
かなり深刻度が増したり、疎外感を覚えたりということがあります。
居場所とは、ホームです。
心の拠り所となる故郷、たとえば、自分がそこにいて、自然である所。
そこに暮らしているのが当然で、ごく当たり前に快適な場所です。
私たちは、旅行をしている時、目に入る景色や食べるもの、
体験の全てが新鮮に感じられ、心が高揚したり寛いだりして
非日常的な刺激によって、リフレッシュ出来ます。
けれども、旅を終えて自宅に帰ってみると、
それはそれでほっとする感覚があり、旅先とは異なる安心感や寛ぎを
覚えるでしょう。
そうしたほっとする感覚、
アウェイではなくホームに落ち着いている感覚が、
おそらく、常に感じられないのでしょう。
では、居心地の悪さや違和感は、どこから来ているのでしょうか?
このようなテーマで前世療法をさせていただくと、
さまざまな理由がわかってきます。
たとえば、いわゆる前世・過去世において、
社会情勢や戦争、個人的な事情によって、
ひとところに落ち着くことが出来なかったり、
理不尽で厳格な階級制度、あるいは心身の障害や、
特殊な才能などによって、
コミュニティに属することが出来なかったり、
何らかの理由で故郷を追放され、帰郷を切望しながらも、
二度と戻ることが叶わなかったり、
少し壮大なストーリーになると、
別の惑星で暮らしていたにもかかわらず、
ある大事件がきっかけとなって崩壊してしまい、
異邦人として地球にやってくることとなったり、
そうしたもう一つの人生(前世・過去世)を体験してみて、
その転生での疎外感、悲しみ、孤独感、怖れ、あきらめなどを
解放すると、現在、抱えている違和感にも、
納得ができるようになっていきます。
過去の時代や文化によっては、現代の日本と比較して、
人々の意識が低く、社会福祉や人権尊重が乏しく、
差別が普通に行われ、それに疑いを持つ人もいない、
そんな世の中のイメージが、頻繁に登場するのです。
理不尽としか言いようのないことで、心が痛みますが、
前世療法をしてみることで謎が解き明かされ、
心は癒しに向かいます。
ここで、強調しておきたいのは、違和感や疎外感には、
何かしらの理由があって生じていたのだということ。
本当は、持っている必要は無いものだということです。
生まれる場所を間違えた…
悪意や呪いによって、本来居るべき場所でないところへ
送り込まれてしまった… ということではないのです。
複雑な人間関係や、過酷な労働環境、機能不全家庭など、
居心地の悪さに直面せざるを得ないことは、
もちろんあるでしょう。
しかしながら、そうした環境にも、
何らかの意義や意味があります。
トランスパーソナルな観点からは、
人生の計画は、魂が自ら立てるもので、
そこには課題やカルマなどが組み込まれると考えます。
そして、どのように過酷な体験であっても、
そこから学べることがあり、
転生を通じてその人の進化・成長は続いていくと考えます。
居場所がない…と感じていることを、
探求しがいのあるテーマととらえるか、
それとも、違和感や疎外感に圧倒されて、
被害者・犠牲者意識を持ち続けてしまうのかによって、
人生そのものが大きく変わっていくと思うのですが、
いかがでしょうか?
いくら考えてみても、明確な答えが見つからない苦しみがあるならば、
あきらめないでください。
前世療法・過去世セラピーが、それを探求し、癒して解放する
優れたツールとなり得ることを
ぜひ知っていただければと思います。
2018年06月03日