前世療法の個人セッション ケース(体験談) 8
前世療法・過去生セラピーの個人セッションの実際の体験談を元に、
「何もなかった前世」が、今生の「人生の目的」に与えた影響を探求する
前世療法・過去生セラピーのケースをご紹介致します。
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今の人生に強い影響を与えた前世・過去生を探求すると…
トランスパーソナルな観点では、
魂は地球上に転生する前にその人生の計画を立ててくると言われ、
そこにはその人生の主要なテーマや目的が組み込まれています。
そうだとすれば、人生には大きな影響を与えている
前世・過去生が必ず存在するということになり、
それを前提として前世療法をすることができます。
その前世・過去生を訪れて、どんな出来事が起こり、
何を体験したのかを再体験すると、
現在とのつながりが垣間見えてきます。
その関連性は、
ぼんやりとして曖昧なものであることもあれば、
明確でわかりやすい場合もあります。
いずれにしても、前世療法を終えてみると、
その方にとっては心の深層で
言葉でははっきりと表現できないけれど何となく解る感じがあり、
腑に落ちる体験となって、その結果に納得していただけることが多いのです。
人生の目的や魂の計画の探求は、
前世療法・過去生セラピーの重要なテーマの一つです。
特に迷いや懐疑がある時には、
お仕事やパートナーシップについての選択や決断のヒントが
もたらされることがよくあります。
過去と現在との関連性やつながりが理解され、
この人生がいっそう充実し、意義あるものであると
実感できるようになるでしょう。
人生の転機 この人生の目的を知りたい…
今回、ご紹介させていただくZさんも、
そうした人生の転機にさしかかったところで、
前世療法のセッションにお越しになりました。
30代前半まで、今のお仕事を長く続けてこられましたが、
あるご事情によって、このまま続けるか、
それとも別の道を歩むかを選択する必要が生じ、
この人生の目的とは何であるか
探求しようと思い立たれたとのことです。
今のお仕事は堅実で安定しており、
業種としては将来性もあるものです。
職場の人間関係にも恵まれて、特に不満はないのですが、
だからといってやりがいや喜びがあるかといえば
そうではありません。
その職場の上司を見ていると、
昇進して役職に就くことが良いとは感じられず、
このまま仕事を続けていくことが、
果たしてご自分にとって良い選択なのかどうか…と
考え込んでしまうのです。
Zさんはまだお若く、真面目でしっかりとした方で、
ご両親、ご兄弟と暮らしておられます。
ご家族とも、職場の同僚、先輩方とも
調和した良好な人間関係を築かれています。
またZさんにはさまざまな分野へのご興味があり、
多趣味でもあります。
その中でも特に音楽や絵には、
以前から心惹かれていたそうです。
絵については、基礎から専門的に学ぶため、
お仕事の傍らスクールにも通われていました。
ほかにも手先の器用さを活かしたものづくり、
精神世界などにも関心をお持ちでした。
精神世界の探求から、
ご自分なりにイメージする理想やアイデアを絵で表現し、
大勢の人々に伝えていきたいというお気持ちがあります。
けれどもそのような芸術や表現の世界で、
現在のような安定した収入が得られるのかについては大きな不安があり、
ご家族、特にお母さまには心配をかけたくないと考えておられました。
お話をお聴きしていると、表現することへの情熱とご関心が伝わってきます。
心の中では既に進みたい方向性を定めておられるように思われましたが、
まだ迷いがあり、一歩が踏み出せないようです。
スピリチュアリティや見えない世界に大きな関心を寄せていたZさんは、
これまでに占いや透視リーディングなどで、
霊能力者の方からアドバイスを頂いたことが何度かあるということです。
ある霊能力者の先生に、将来の職業の選択についてたずねると、
数あるご興味の対象の中から、ある一つの仕事を勧められたそうですが、
それに対しても、本当にそうしたいのか確信が持てず、迷いがありました。
前世療法・過去生セラピーでは、
ほかの方から前世を教えてもらうのではなく、
直接ご自分で体験していただくことができるものです。
そのメリットは、その方の価値観や世界観、感覚、語彙などによって、
イメージを自発的に受け取り、言葉で表現していただけることでしょう。
そこには他者の価値観や信念などが入り込む余地はありません。
そんな経緯もあって、今回は前世療法をしてみたいと思われたようです。
何もなかった前世・過去生 人生の目的にどのような影響を与えているの?
潜在意識の中から、まず現れたのは、
一人の欧米系の男性です。彼は孤独を感じていました。
人どおりのないさぴれた町を目的もなく歩いていきます。
彼の自宅はここから遠い場所にあるようです。
家族はいませんでした。
次に現れたのは、30代後半の男性。
仕事が休みで、ただその場所に佇んでいます。
しばしばこうして時を過ごしているようです。
その後、よく似たイメージが幾つかあり、
いずれも町の中で孤独を感じている男性でした。
家族の気配はなく、そこにいる目的もよくわかりません。
どうやら彼の両親とは、だいぶ前から離れ離れになっているようです。
途中、日本のどこかの戦場で、
敵方と戦う侍のイメージの断片が現れましたが、
それは孤独な男性とは異なる別の人物でした。
前世における時間の経過をたどってみても、
はっきりとした出来事や変化は感じられないまま、
その前世の流れを追って晩年へと進みます。
死を通過して、何もなかった前世を振り返る時…
今、年老いた男性は、狭い部屋の白いベッドに横たわっています。
周囲には人影がありません。胸を病んで療養生活を続けています。
どうやらここは、今で言う福祉施設か療養所のような場所のようです。。
他の人や医師、看護師などの気配はありませんが、
80歳ほどにもなる高齢の女性が一人、
身の回りの世話をしてくれていました。
彼には仕事はなく、仕事をしたいとも思っていません。
そして感情の動きがほとんどなく、何も考えていません。
孤独感と辛い気持ちだけがあり、生きることに疲れています。
「もう終わりになる…自分の人生はつまらない人生だった」
と感じながら、彼は亡くなりました。
その時、彼は60歳。
この人目につかない場所で、既に30年間を過ごしていました。
実は、彼は生まれつき盲目でした。
そのために7歳の頃、両親の元を離れます。
どちらかといえば親に捨てられたと言ったほうが当たっているでしょう。
それから亡くなるまでの間、彼は文字通り、
人と関わることが全くない状態で、友人はいませんでした。
離れ離れとなって以来、両親と会うことも全くありませんでした。
周囲の人々と親しく付き合ったり交流したりする意欲は、
とうの昔に失われていました。
心を閉ざし、ハンディのために仕事が得られず、
次第に意欲も薄れ、疎外感と孤独感、
そして人生への諦めの中で長い時を過ごしたのです。
何も為さず、誰とも関わらず、ただ年を重ねていくだけの人生。
それは本当に「何もない人生」でした。
魂が体を離れ、今、終えてきた前世を振り返ります。
孤独の辛さ、諦め、それでも投げ出さずに
人生を全うした忍耐が学びとなります。
何も出来ずにただ生きていたこの前世で、
いかなる才能も伸ばすことは出来ませんでした。
この前世には、ほんのわずかな喜びもありませんでした。
両親とは、7歳以降、断絶状態が続きましたが
両親に対する愛着も全くありません。
もっといろいろなことをやればよかったという後悔の念が大きく、
どんなことであっても、自分に出来ることを何でもやればよかった、
人ともっと関わりを持てばよかったという思いが心に重く残りました。
魂の計画 この人生の目的を知る
今、魂は、次の転生(=今生)の計画を立て始めます。
そばには計画を手伝ってくれる2つの魂…
そのうちの一つは少し厳しい雰囲気の老人のようです。
次の転生(=今生)の中心となるとテーマは
「やりたいことをする」ということ。
心が赴くままに自発的に行動し、意欲的に実行するということです。
そしてもう一つは「さまざまな人と積極的に関わる」ということ。
ハンディがあったことも含め、制約に阻まれ、
人生の選択肢がほとんど無かったあの前世の体験から、
彼が求めたのは自由です。
何かをしようと思えば出来たかもしれないのに、
何も行動しようとはせずにあきらめてしまった前世では、
チャレンジもなければ達成もなく、
いかなる才能を伸ばすこともありませんでした。
今度こそは、才能を伸ばし活かすこと、
他者とのつながり、協調性、仕事、パートナーシップなど、
あの前世では達成できなかったたくさんの望みの全てが、
もれなく計画に組み込まれることになりました。
仕事 ・ パートナーシップ についての計画は…?
仕事において特に重要なのは、自己表現です。
自分の意思や個性、主張を、他者や世界に向かって
臆せず自由に伸び伸びと表現することが、
彼にとってどれほど大切なものと感じられるであろうか、
あの前世での体験を振り返るならは、よく理解できることです。
人生の計画のうち、仕事の領域においては、
自分から進んで人々と関わり、人間関係や信頼関係を築くことと、
自己表現することの2つが、主要なテーマとなりました。
Zさんがお若い頃から続けてこられた現在のお仕事は、
このうちの前者であり、今後、自己表現というテーマに向かって
進んでいかれることが示唆されているように思われます。
計画をより詳しく眺めてみると、今後の見通しとしては、
一つの職業を選んでずっとそれを続けるのではなく、
その時々でやりたいと思ういろいろな仕事を
自由に行っていきます。
数ある中から選択するのではなく、
とにかくいろいろなことを経験するためです。
パートナーシップについては、
本当にやりたいと感じることを次々に実行していくため、
40代になってからの遅い結婚のプランとなっていました。
パートナーは、Zさんがいろいろなことにトライするのを
サポートしてくれる、包容力のある無口な方であることがわかりました。
その方とは、このセッションの時点では、まだ出会われていないようです。
生涯、孤独に過ごしたあの前世とのバランスとして、
今生はパートナーとの生涯に渡る強い絆が計画されていました。
円満で穏やかな家庭生活では、3人のお子さんを授かり、
親としての責任と子育ての体験、ほかとは比べることが出来ない
子どもたちとの親密な関係を体験します。
ここには前世での両親とのつながりの薄さや、
家族愛の欠如などの埋め合わせも反映されているのでしょう。
Zさんが今、お付き合いしているお相手の方は、
あの前世で、最期まで世話をしてくれていた80歳の女性でした。
前世においては、唯一、身近にいた人であったのもかかわらず、
自分のほうから関わろうとせず、感謝を伝えることもしなかったため、
今生、もう一度出会う約束をしていました。
両親からも、そのほかの人々からも、
愛を受け取ることがなかった盲目の男性は、
次の転生で、表現することを通じて愛を伝え、
人々の考え方に良い影響を与えていくことを望みます。
人生を自由に楽しむこと、愛すること、魂を向上させることもまた
大切な目的として計画されていたのです。
前世の体験を埋め合わせるカルマ と 今生の中心的なテーマ
何もなかった前世に対して、
そのバランスを回復する埋め合わせとして
今生があると考えるならば、この人生の計画には、
通常は有り得ないほどたくさんの多彩な体験と
ライフイベント、変化、刺激などが盛り込まれるでしょう。
静的な不活発 対 エネルギッシュな活動性、
単調な平坦さ 対 変化し続けること、
頭も体も心も感情も全てをフル回転させて、
休むことなくどこまでも探求を続ける人生の在り様が浮かんできます。
誰とも関わろうとせず、
誰からも関心を持たれることがなかったあの前世によって、
今生は夥しい人数の人々との密度の濃い交流と、
愛情深くかけがえのない家族との絆が、
人生の計画の中心的なテーマとして、
組み込まれることとなりました。
Zさんは「自分は目立つのが好き」とおっしゃっています。
たとえば人前で歌ったり、路上ライブをしたり、
地域のお祭りを盛り上げたりすることもお好きだそうです。
このあたりも、その当時の社会としては
おそらく当たり前であった差別的、隔離的な取り扱いに甘んじて、
人目を避けるようにして過ごしてきた彼にとっては、
その対極にある明るさや社交性、積極性、自己主張の表現と
受け取ることができると思うのですが、
皆さまはどのように感じられるでしょうか?
今回のZさんの人生の計画とは真逆のパターンも、
容易に想像できそうです。
人付き合いを避け、限られた地域の中に留まり、
目立つことは何もしないでひっそりと地味に暮らす
平凡な人生の裏側には、多くの人々との関わりに翻弄され、
心休まる間もなく神経を張り詰めて行動し続けることを余儀なくされた
波乱万丈の前世・過去生があったのかもしれません。
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