病、障害、試練・逆境と「魂の納得」
「魂が納得している…」とは、乳がんで闘病中の小林麻央さんが
ブログに書いておられた言葉です。
小林麻央さんの冷静で不屈の姿勢や、
凛として病に立ち向かい、家族を思いやるひたむきな姿には、
多くの方々が、心を動かされ、
たくさんの勇気をいただいておられることでしょう。
麻央さんは、がんを早期に発見して良くなられる場合もあれば、
そうではない場合もあることを書いたうえで、
ご自分は「ここまでになる必要があった」と受け入れ、認めておられます。
そしてそう思う時、「穏やかさ」があることから、
「魂が納得している」と感じられたようです。
重い病と苦しい闘病生活を体験された方にしか
わからない心境であり、深遠な感慨です。
前世療法・過去生セラピーには、さまざまなテーマがあるのですが、
その一つとして、試練や逆境、持病、不治の病、大怪我などの背後に
何があったのか、その意味や意義を探求することが出来るのを
ご存じでしょうか?
なぜこれほど苦しくて辛い出来事を体験することになったのか?
なぜこのような障害を持って生まれてきたのか?
なぜ思い描いていた幸せが、結局は手に入らなかったのか?
「なぜ?」と問いかけてみても、
マインドの思考で得られる答えはおそらくありません。
けれども、催眠状態となって、潜在意識にアクセスしてみると、
この人生を始める前に、魂が立てていた計画があり、
その中に組み込まれている体験や出来事と、組み込まれた背景がわかり、
不思議に腑に落ちて、納得できることがあるのです。
これまでに、セッションルームでは、
たくさんの方々が、こうしたテーマで前世療法セッションをされて、
気付きを受け取られました。
気付きによって、怒りや焦り、理不尽さ、被害者意識を越えたところにある
穏やかな気持ちに回帰されることがよくあります。
それは、小林麻央さんが書かれているように、
人格自我の表層意識を超越したところにある心の深層の領域であり、
魂がもつ壮大な静謐さに満ちている…というのが、
セッションをさせていただいている私が感じていることです。
ある末期がんのクライアントの方は、潜在意識にアクセスして、
人生の目的を知ることが出来ました。
全てはご自分のために、綿密に練られた計画の中に、
その病が組み込まれ、その意味を、その方は既にご存じだったのです。
重いご病気や大怪我、障害が計画に組み込まれる理由は、
その方によって、さまざまです。
たとえば、前世・過去生で体験した出来事のバランスを取り戻すためであり、
これをカルマと呼ぶことがあります。
また、一緒に転生してくる親密な魂(たち)のために、
何かに気付いて学ぶためのチャンスを作り出すためという理由もあります。
この場合は、魂同士が、転生の前にお互いに合意し合っており、
生まれた後の人生では協同をしていきます。
あるいは、周囲の人々に夥しい何かを与え、与え続けて、
ただ与え尽くすだけだった前世・過去生の埋め合わせとして、
ケアや心遣い、思いやり、あたたかい気持ちを受け取る機会として
ご病気や障害を組み込んでこられることもあるようです。
さらには、その時点で既に地球上の学びを終えていて、
魂の故郷に帰っていく方法の一つとして、
こうした状況を選択しておられる場合もあります。
このように、ご病気や障害、逆境、試練の背景には、
一言ではとても言えない複雑な要素が在ることが、
前世・過去生を探求することから、明らかになっていくのです。
潜在意識の中に答えを見つけたからといって、
直ちに状況に変化が起こるかといえば、
残念ながら、そういうものではありません。
しかしながら、私たちは、腑に落ちたり、納得が出来たりする時、
心の平安を取り戻します。
生きていくことには、何かしらの苦しみや辛さがあるものです。
それは、傍から見て、どれほど恵まれているように見える方でも、
ゼロであるわけではないと思います。
ご病気や障害、苦しみや辛さと折り合いをつけながら、
それでも前を向いて、ご自分の道を淡々と歩んでいくための
精神的な力や勇気、希望などを、前世療法はきっともたらしてくれるでしょう。
2017年04月14日