前世療法でトラウマ、虐待、親子関係を癒す
先日、セッションルームで、
前世療法セッションを提案させていただく機会がありました。
幼少期のトラウマや親子の問題を癒そうとする時、
通常は、ヒプノセラピーのセッションを
ご希望になることが多いと思います。
セッションルームでは、その方のご希望に応じて、
インナーチャイルドやインナーペアレントなどを
させていただいています。
けれども、もう一つの選択肢として、
前世療法をお勧めすることができるのをご存じでしょうか?
どんな方でも、辛い過去の出来事を思い出したり、
その過去の時点に戻っていくことは、気が進みませんし、
気合いや勇気が要るものです。
子どもの頃に退行して、問題となる出来事を再体験し、
その時の気持ちに直接触れるのは、
効果はあるとわかっていても、
実際にはちょっと難しい…という場合もあるでしょう。
そんな時、別の選択肢として、今生ではなく、
関連のある前世・過去生への退行を、
体験していただくことをお勧めしています。
幼少期のトラウマ、
たとえばさまざまな虐待、
ネグレクト、
存在そのものを否定される、
兄弟姉妹などと比較される … などは、
心傷つけられる痛ましい体験です。
大人となった後までも、
深い痛みが残り、否定的な影響が及んでしまうのです。
苦しみの渦中に置かれているその子ーインナーチャイルドを
助けにいき、癒してあげなくてはなりません。
トランスパーソナルな観点に立つならば、
魂は、次の人生の計画を立てる際、
人生の目的を達成するのに最適な
両親や家庭環境を選択すると考えます。
そうなると、どれほど無理解で冷たく、
心を傷付ける野蛮な親御さんであっても、
魂のレベルでは、実は吟味され
選択されて選ばれていた…ということになるでしょう。
そんなことを言われても、
この苦しみの元になった親を、自分で選ぶことなど考えられないと
思われるかもしれません。
それは自然な感情であり、そう思うのも無理はありません。
けれども、少し視点を変えて、
辛い体験を生む親子関係を選択した背景には、
魂にとって明確な理由があったのだと、仮に想像してみて下さい。
それをカルマと関連付けて考えることが出来ます。
何らかの理由によって、そうした体験を
親子がお互いに共有する必要があったのだと
いうことになります。
理屈でそう考えてみても、
現実に起こった途方もない出来事や体験が
軽くなるというわけではありません。
それはそれとして、いつかは向かい合い、
丁寧に癒してあげたほうがよいのは
言うまでもないことです。
けれども、そうすることが現時点で困難であるならば、
なぜこの親子関係を選択することとなったのか、
その根本的な要因やいきさつを、
魂のレベルから探求してみてはいかがでしょうか?
セッションでは、
今生の親子関係の決め手となった特定の前世・過去生を訪れて、
どんなことが起こっていたのかを再体験していきます。
そして後悔や心残り、やり残したこと、
罪悪感、憎しみ、被害者・加害者関係など、
その後、カルマとして持ち越される未消化な思いに気付き、
それらを解放することが出来るのです。
前世・過去生では、
今生とほぼ同じ構図の軋轢が起こっている場合もありますし、
立場が逆転して、親・子や被害者・加害者の役割が
交代されていることもあります。
あるいはそれほどわかりやすいものではなく、
通常は考えられないような特殊な人間関係から、
今生の核となるテーマが
浮き彫りとなってくることもあります。
前世・過去生から今生に戻ってきた時、
トラウマのある状態そのものに
目に見える変化は起こらないとしても、
ご自分の過去や、親御さんへの姿勢、出来事の受けとめ方には、
少しずつ変化が起こってくることがあります。
たとえば虐待の場合、
虐待は、どのような理由があろうとも、
決して許されるものではありませんが、
なぜ虐待が起こってしまったのかという部分を、
より広い視野から見直すきっかけとなるでしょう。
まずはそうした視点を一つもったうえで、
準備が整ったら、お好きなタイミングで、
今生の辛い過去と直接向かい合い、子どもの頃のご自分を
ゆっくりと癒されていくとよいでしょう。
前世療法 過去生セラピーというと、
はるかに遠い世界の架空の物語という
印象をお持ちかもしれません。
その前世・過去生に現れる登場人物たちは、
まるで舞台上の俳優や女優さんのように映り、
ご自分の体験を、生々しく感じずにすむかもしれません。
その現実味の希薄さや、客観性、
距離を置いて行う探求のスタンスなどが、
逆に心理的な安心感や安全をもたらして、
心の負担を軽減してくれることでしょう。
比較的、楽に体験できるとはいえ、
前世療法の効果には、目覚ましいものがあります。
前世・過去生やカルマ、輪廻転生などの
トランスパーソナルな世界観に違和感がないのであれば、
一度はお勧めしたいセッションの一つです。
2015年07月06日